前回の成形に関する記事で説明したように、部品は金属粉末射出成形機から取り出された時点では「グリーン体」と見なされ、最終部品より約20%大きくなっています。欠陥なく焼結工程に進むためには、部品の脱脂が必要です。脱脂工程が完了すると、部品は「ブラウン体」と見なされます。
脱脂工程では、成形部品から主バインダーを除去します。通常、脱脂工程には複数のステップがあり、焼結前に可能な限り多くのバインダーを除去するため、部品は複数回のサイクルを経ます。脱脂後の部品は半多孔質となるため、焼結サイクル中に副バインダーが容易に抜け出せます。脱脂が必要な理由を疑問に思う方も多いですが、この重要な工程がなければ、部品の強度は十分に得られません。脱脂は炉の詰まりも防止し、製造側での追加費用につながるおそれを抑えます。また、脱脂後に焼結する方法は、焼結のみを行う場合よりも迅速です。脱脂には複数の方法があり、最も一般的な3つの方法を以下で詳しく説明します。
脱脂方法
一般的に使用される脱脂方法は、熱脱脂、超臨界流体(SFC)脱脂、溶媒脱脂の3種類です。熱脱脂は温度制御された環境で行う方法です。設備費は低いものの、処理サイクルが長く、「ブラウン体」の強度が低くなります。超臨界流体脱脂は、ガス状の酸性環境で行われる方法です。この方法では「ブラウン体」の強度が良好で、環境に配慮していますが、特許取得済みのプロセスであり、サプライヤーが少なく、使用できる材料も限られます。最後の方法は、MIMメーカーで最も一般的に使用されている溶媒脱脂です。溶媒脱脂では、アセトン、ヘプタン、トリクロロエチレン、水を使用します。「ブラウン体」の強度が良好で、クローズドループシステムを活用した安定したプロセスです。溶媒脱脂は他の方法ほど環境に配慮していない点が、このタイプの脱脂を使用する際の数少ない欠点の一つです。
本シリーズの最終回では、焼結工程について学びます。この工程はMIMプロセスの最終工程であり、完成部品を作り出します。
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